民事とか交渉とか裁判とかっていう堅そうな話(交渉編)。
こんにちは、鈴木くんです。
今は法律事務という仕事からは離れましたが、法律事務所に勤め始めた最初の頃は、「ドラマみたい!」とか思って無駄に興奮していました。
でも普通に生活している分には縁のない世界にも感じると思うので、普段縁のない人にも関心を持ってもらえればと思い、交渉とか裁判とかがどんなものなのかを少し残したいと思います。
民事事件って何?
ちなみに今回は民事の内容について書きます。
民事っていう言葉自体馴染みがないかと思いますが、
- 離婚に関わる調停や裁判(家事)
- 罪を犯して逮捕されたり訴えられたりした場合(刑事)
を除いたものがだいたい当てはまると言えます。
例えば、
- 浮気したから慰謝料をよこせ!
- 貸した金返せ!
- こんな契約した覚えないから無効だ!
- セクハラだ!パワハラだ!
- ネットで誹謗中傷された!
っていう内容のものは民事として扱われます。
経験上、こちらから請求したいとか訴えたいという場合は、裁判を起こす前に当事者と交渉をする場合が多いです。
弁護士が入らなくても、急に裁判起こします、というよりは「お金を返してくれ」とか「慰謝料〇〇円払ってくれ」などの話をつけようとするのが普通ですよね。
記録に残したければ内容証明を使おう
なお、弁護士が依頼者の代理人として交渉する時、相手の方には請求する内容を書面にし、内容証明郵便として送ることが多いです。
なぜ内容証明郵便で送るのかというと、そうすることで
- 書面を誰から誰へ出したか
- いつ出したか
- どんな内容の書面を送ったか
を公的に証明することができるからです。
証明されることによって、いずれ裁判になった場合に証拠として提出することができます。
また、配達証明をプラスすることで、ちゃんと相手に届きましたよっていうことも証明できます。
内容証明のメリット・デメリットをまとめると、
〇メリット
- 郵送した内容、日付、郵送した事実を公的に証明できる
- 追加で相手に届いたことも証明できる
〇デメリット
- 1枚に書ける文字数・行数が決まっている
- 出せる郵便局が決まっている
- 普通郵便に比べて値段が高い
というところでしょうか。
内容証明はかなりかっちりした書面ということもあるので、突然そんな書面が弁護士から届いたらなかなか焦りますよね。
そこでそのまま慰謝料を払ってくれたり、要求に応じてくれれば万々歳ですが、応じませんよーなんて返答が返ってきたら交渉になってくるわけです。
事件の種類は幅広く、それぞれに応じた対応が必要
法律事務の立場では、相手方との交渉は弁護士が行うので、事務は弁護士が作成した書面を送る際のチェックや発送の手配、その他は都度指示を受けて動きます。
上手くいけば交渉段階で済みそうですが、平行線で進んだり、相手も弁護士をつけて反論してくるようになると、やむを得ず裁判を起こすという方向へ向かうことになりえます。
今回は金銭トラブルを例に主に書きましたが、トラブル(事件)の形は様々で、各事件に応じた交渉が必要となります。
交通事故、職場のトラブル、ネットでの誹謗中傷などなど、それぞれの事件や依頼者に応じた手続きがとられるわけです。
つらつらと書いてきましたが、一口に交渉と言っても進め方は様々なので、もし自分が当事者として対応しなければならないのであれば、弁護士のアドバイスを受けることや、そのまま依頼することを個人的にはお勧めします。
いずれにせよ、トラブルには巻き込まれたくないですね。