元法律事務員鈴木くん

もっぱら雑記になってきました。元法律事務員という肩書で書いてますが、関係ないことのほうが多いです。

テープ起こしってなんぞや?

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こんにちは。鈴木くんです。

 
前回は法律事務所についてぼんやりと書きましたが、今回は今の会社で関わっている「テープ起こし」という仕事について書きたいと思います。
 

テープ起こしって何?

 
テープ起こしって何?っていう方も多いと思いますが、簡単に言うと、会議などでの音声を文字に起こすという仕事です。
 
会社での会議や重要な打ち合わせなどで、発言者やその人の発言内容について細かく残しておきたい時に、音声を丸ごと録音して文字に起こす形で行ったりします。
 
日本では1890年の第1回帝国議会(いわゆる国会)の時にはすでに音声の文字起こしがされているとされ、速記という形で記録に残されていたと言われています。
 
音声を文字に起こすという作業自体、普段生活している上では縁はないかと思いますが、もしトラブルが起きたり、今後起こりうるときの保険としてテープ起こしをしておくことで、発言や問題に対する責任の所在を明確に残しておくことができます。
 
 

どうやったらできるの?

 
基本的には音声データを聞き、パソコンで打ち込んで文字に起こすので、音声を録音するもの(ICレコーダーなど)とパソコンがあればテープ起こしをすることは可能です。
 
ただ、テープ起こし経験者がやっても1時間分起こすのに数日、経験の少ない人がやると1週間近くかかると言われており、実際に自分でやろうとするとかなり事案のかかる作業と言えます。
 
確かに、人が一般的に話す会話を、そのままの速度で単語の一つ一つまで正確に聞き取ろうと思ったら相当な労力が必要になりそうですよね。
それが専門用語が飛び交うような会社の会議の内容だったらなおさらです。
 
 
そのため、テープ起こしを専門の業者に発注するという方法もあります。テープ起こしを行っている業者はいくつかあるので、外注することで負担を軽減することができます。
 
例えば、(株)MACAの運営するリーガルライトというテープ起こし専用サイトでは、サイトから申し込みを行うことでテープ起こしを発注し、後はできるのを待てばよいので、自分で数日かけてテープ起こしをする必要はなくなります。
 
自分で起こすか業者に依頼するかは分量や内容にもよると思いますが、特に企業や大学などの研究機関での記録の残し方としては、業者に依頼したほうが安心かもしれません。
 
 

どんなことに使えるの?

 
専門業者も多数あるくらい裾野の広いテープ起こしの分野ですが、では実際どんな場面で活用されるのでしょうか?
 
まず考えられるのが、上にも挙げているような会社での会議の議事録などが挙げられます。会議や株主総会の中での発言を残しておくことで、議事録として残すことが可能になります。
 
記録を残すという意味では、大学・病院などでの研究内容に関する情報や患者とのやりとりを文書化することで、誤りのない情報を提供することができると考えられます。
 
実体験で言えば、法律事務所では依頼者・弁護士・相手方・関係者の間でなされる会話を記録しておくことで、裁判での証拠として提出することも可能になります。
 
こうして見ると企業等の営業活動にのみ使われる印象があるかもしれませんが、個人に目を向けると、備忘録として音声に残したものを記録にできますし、日々の日記代わりにもなりえます。
 
個人個人の思いを紙に起こすことで、手紙にして誰かに伝えられるかもしれません。
 
私個人としては、法人の方に使っていただくのももちろんですが、個人の方にも使っていただける価値をもっと作りたいと思います。
 
テープ起こしは一見地味ですが、まだまだスポットライトを浴びる可能性があると考えています。
 
以上、鈴木くんでした。